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好き ページ7

「…此れだから、ナルフィストさんが嫌い何ですのよ……」
そう言い、乱れた髪の毛を手櫛で直している姿を見たマルフィは其の姿でさえも美しい…と思っていた

「……聞いていますの?」
と、イライラした様子で眉を顰め小首を傾げるラードルにマルフィは、はっとして

『済まない、次からは気を付けるよ……』
そう言い、ラードルの手を取ったかと思えば手の甲にキスを落とした。
ラードルは直ぐ様手を引っ込め、コートのポケットからハンカチを取り出し、マルフィにキスを落とされた手の甲を拭いた。

『…釣れないねぇ、』
「……何度も言うようですけれど、私は貴方の事が嫌いですわ。」
そう言い、ホテルハイタワーの扉を開け、中へカツカツと進んでいくラードルにマルフィはふふ、と微笑んだ。






シフトでの話、マルフィは面に出していないだけで内心とても喜んでいた。

「…何ニヤニヤしてンだよ……」
そんなに彼奴とリクルーティング出来て嬉しいのかァ?と、聞いてくるエイトフットにマルフィは勿論と微笑みながら言って来た為エイトフットは口角を引くつかせた。

「…つかお前さぁ何であんなに彼奴の事好きなんだよ」
『そうだねぇ……』
と、言い鏡で口元を隠しながら考えるマルフィ。
そして、其の考えを纏めた結果

『…私の隣に立つのに、相応しいぐらい美しいからかな。』
そう言ったマルフィにエイトフットは眉を顰め、そんなんだから嫌いだの何だの言われンじゃねぇのかよ…ったく、と呆れている様子で言っていたがマルフィは其れを気にせずニコニコと微笑んでいるだけだった。

『…おっと、ラードルがハーデスとお茶をしている様だ…其れじゃあ私は此処で、』
そう言い去って行ったマルフィにエイトフットは頭を雑にガシガシと掻き、全く……お前って奴は、と呟いていたが当の本人は聞く耳を持たなかった。

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作者名:たにしちゃ | 作成日時:2022年12月15日 20時

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