私を魔法少女と呼んでくれないのは、私がアラフィフだからですか？

♡怒り♡ ページ4

次の日。私はいつものように7:15発車の電車の、女性専用車両に乗り込み、いつものようにツイッターのアプリを起動しようとして、やめた。

確かにツイッターは私にとって居心地のいい場所だ。
女性の権利を大切に思う、仲間たちが集う場所。名前や住んでる場所が分からなくても、「女性」という共通点で、私たちは強く繋がっている。

だが、その繋がりが強すぎるばかりに、最近は同じ人のツイートばかり見ている。もちろん、ツイッターからも得られるものはたくさんあるが、私は不変を求めているわけではない。他のサイトの、今まで出会ったことのないフェミニストの方の意見も見ることによって、女性の権利に対する理解を更に深められるかもしれない。

そう期待した私は検索サイトを開き、フェミニズムに関連するワードを調べた。表示された大量のページに書き込んでいる一人一人が、共に女性の権利を守る、私の仲間だ。
そう思うと、何だが胸の奥がジーンとしてくる気がしてきた。
私の居場所は、やっぱりネット(ここ)だけだ。
頼り甲斐のある仲間たちが集う、ネット(ここ)だけ。

スクロールしていたその時、何だか気に食わないタイトルのページを見つけた。

「ん…？『私を魔法少女と呼んでくれないのは、私がアラフィフだからですか？』…ですって？」

アラフィフ、という言葉はあまり使ったことがないが、意味は何となく知っている。Around fifty、つまり、50歳前後、といった感じだろう。
いけすかない言葉だ、女性は何歳になろうと少女のままなのに。
え、なぜ「私」というのが女性だと断定するのかって？何を当たり前のことを、私という一人称を使用するのは女性だけですよ。
それに、魔法少女、という言葉には女性の「女」という文字が含まれていますし。
男なのに女性扱いをされたがったり、女性のような一人称を使う男なんて、なよなよしていて気持ちが悪いでしょう。

「このページとフェミニズムに何の関係が？」

そう思いながらそのページを開くと、どうやら小説のようだった。
10分後、その小説の更新話まで読んだ私の手は、怒りで震えていた。
きっと顔も、真っ赤になっていたことだろう。
私たち魔法少女(ツイフェミ)をバカにするだなんて、許せない！
加えて、勝手に私のアカウント名も、勝手に掲載するなんて！
これは一言言ってやらないと、気が済まないわ！

震える手で開いたコメント欄で私を待っていたのは、又しても不愉快な文字列であった。

♡制裁ビーム♡→←♡魔法少女活動♡

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す