6話 ページ6
「……何？Aの知り合い？」
無一郎は物凄く不機嫌そうに善逸の事を見ていた。
「あーキメツ学園入学してからずっと同じクラスなんだよ。名前は珍妙な蒲公英。」
「待って待ってAそれは酷くない！？珍妙な蒲公英とか酷くない！？」
「うるさい珍妙な蒲公英、だったねごめん。無一郎そろそろ戻らないと予鈴なるよ？わざわざありがと。じゃ。」
無一郎に軽く手を振るとギャーギャーうるさい善逸の腕を引っ張って教室の中に無理矢理押し込んだ。
無一郎は何か言いたげにこちらを見ていたが時間がない事に気づいて小走りで去って行った。
善逸は無一郎が去るなりじーっとこちらを見てくる。
なんだこいつ。
「何？」
「……いや、Aの幼馴染の子、かっこよかったね…」
いつもと打って変わってボソボソとそんな事を言うものだから不思議に思う。
まあ無一郎はかっこいいもんな。三つも歳下の男子に嫉妬か？お前だって黙ってればかっこいいよ。黙ってれば。
「まー無一郎モテるしねー。」
「……好き、なの？」
「うん。弁当届けてくれたし。昔は可愛かったし。」
「違うよっ！そーゆー好きじゃなくて！」
ばっと顔が近づく。やっぱり黙ってればかっこいいのに。
反射的に後ずさると肩をガシッと掴まれた。
善逸の顔色があまり良くない。貧血とか体調不良とかそういうものじゃなくて影が落とされてる、みたいな。
そーゆー好きじゃない…ああ、なるほど。恋とかの方か。
「あー、恋愛的にって事？そういう対象じゃない。」
顔色ひとつ変えずにそう告げるとやっと私の肩を離してくれた。地味に痛かった。
「そっかー…」
善逸は息を吐くとそのまま自分の席に戻って行った。なんだか不可解な行動だった。
考えても仕方がないので私も自席に戻る。アオイとは席が前後なので話しやすい。
「A、時透くん何で来てたの？あとさっき善逸さんと何の話してたの？」
「無一郎は弁当届けに来てくれた。善逸とはー…無一郎の話？」
「…そうなのね。」
アオイは私の事をじっと見据えながら何かを考える素振りをみせた。
どうしたの、と聞いても何でもない、と返されるだけ。
集中し出すと人の話は右耳から左耳に流れるアオイの習性を知っていたためこれ以上詮索はせず、教科書をパラパラ捲っていた。
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yuina03230418(プロフ) - あっ、むいくんの小説で極端に出る時と極端に出ない時がある善逸〜(( (2020年12月6日 20時) (
レス) id: 411fa87a66 (このIDを非表示/違反報告)
ふぐひらめ - 二周しましたよぉぉぉ！！凄いもうこの…こう……とにかく凄いです！(語彙力)これからも応援してます！！！！ (2020年10月18日 7時) (レス) id: 0b66878cc1 (このIDを非表示/違反報告)
白霞(プロフ) - むいloveさん» 応援のお言葉ありがとうございます！恋の呼吸を放ってしまいそうな程キュンキュンして頂けて光栄です！ (2020年6月23日 16時) (レス) id: 7828c1c33e (このIDを非表示/違反報告)
むいlove - 自分の本名でやったので、よみおわったあとキュンキュンして恋の呼吸を放ってしまいそうでした！とても、書くの、お上手ですね！応援しています！ (2020年6月23日 10時) (レス) id: 72d195a4a4 (このIDを非表示/違反報告)
白霞(プロフ) - ももんがさん» ありがとうございます。応援のお言葉まで…感謝の限りです！ (2020年6月15日 20時) (レス) id: 7828c1c33e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：白霞
| 作成日時：2020年5月15日 16時
