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12話 ページ12

「僕の事、少しは意識した?」

「まあ嫌でも頭が無一郎でいっぱいだよね。」



私の容量の少ない脳みそが無一郎で大半占められてるよね。
代わりにテストの問題とか忘れた気がする。


無一郎は何故か少し驚いたような表情をした。
驚く要素はなかったと思うけど…。



「……もう一回しよっか。」

「いや無理もう無理。」

「大丈夫、」



そして本日二回目の…口付けですね。はい。

いやぁ逃げようとしてもご丁寧に頭が固定されちゃってるんだよね。仕事が早い。
まあ代わりに両手が開放されたから良いか。


無一郎の胸板をぐいぐい押してもビクともしない。本当に何で将棋部なの…?



…あ、待ってそろそろ苦しくなってきた。しんどいしんどい。無理無理もう無理。やだ窒息死街道まっしぐら。

手に力が入らん。本格的にやばい。頭クラクラしてきたんだけど。
笑えないよ?死因無理矢理されたキスによる窒息死とか。


生殺与奪の権を無一郎に握られているなんて…屈辱だ。



三途の川が見えてきたあたりでようやく唇と唇が離れていった。

……助かった。



「うっわ何その顔。すごい唆られる。続きしていい?」

「……いや…駄目ですね……ノーセンキューです…てか…唆られる顔って……何だよ…」



息切れする私と涼しい顔してる無一郎。
何だこの格差は。私の方が歳上なのに。



「ねぇ、A。」

「……はい?」

「ゲーム、しよっか。」



ゲーム?生憎私の家にはゲーム機なんて物はないです。



「僕がAを好きにさせるゲーム。僕に堕としてあげる。絶対勝つから。」

「…それ、私のメリットは?」

「僕が勝ったら僕と付き合える。Aが勝ったら無理矢理にでも襲う。」

「はい、犯罪。」



結局は私のメリットはないのね。うん。需要がない。



「わかった?わかってないならもう一回…」

「わかったわかった、うん。もう三途の川は見たくない。」



有無を言わせない圧がある。無一郎怖っ。



「絶対好きにさせるから。」

「そうかそうか。」



……あれ?これもしかしなくても無一郎の掌で転がされてるよね私。



あと雰囲気の欠片もなくファーストキスとセカンドキス奪われたんですけど。
…わぁ。

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yuina03230418(プロフ) - あっ、むいくんの小説で極端に出る時と極端に出ない時がある善逸〜(( (2020年12月6日 20時) (レス) id: 411fa87a66 (このIDを非表示/違反報告)
ふぐひらめ - 二周しましたよぉぉぉ!!凄いもうこの…こう……とにかく凄いです!(語彙力)これからも応援してます!!!! (2020年10月18日 7時) (レス) id: 0b66878cc1 (このIDを非表示/違反報告)
白霞(プロフ) - むいloveさん» 応援のお言葉ありがとうございます!恋の呼吸を放ってしまいそうな程キュンキュンして頂けて光栄です! (2020年6月23日 16時) (レス) id: 7828c1c33e (このIDを非表示/違反報告)
むいlove - 自分の本名でやったので、よみおわったあとキュンキュンして恋の呼吸を放ってしまいそうでした!とても、書くの、お上手ですね!応援しています! (2020年6月23日 10時) (レス) id: 72d195a4a4 (このIDを非表示/違反報告)
白霞(プロフ) - ももんがさん» ありがとうございます。応援のお言葉まで…感謝の限りです! (2020年6月15日 20時) (レス) id: 7828c1c33e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:白霞 | 作成日時:2020年5月15日 16時

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