なにわ “生まれ” の “女子” やねん！【Ⅲ】 (ページ48)

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停電してから、ずっと隣の高橋の服を掴みっぱなしだった。

まだ衣装じゃないからって、そんなとこだけ頭が回って。

謙ちゃんにライトを向けられた時も、 “眩しっ！” とは思ったけど声は出なかった。

『はぁ…』

思わず溢れてしまった涙を高橋に拭われた時、息が止まるかと思った。

…認めたくないけど、高橋が娘を見るような？愛おしそうに私を見るから。

『…なんなんだアイツ！！』

見たことないってあんな顔！！

困るから辞めて欲しい！！

と、だんだんと苛立ちに変わってきて楽屋を出た。

…やらかした。

末澤くん(の役)の真似して、ロック聴いてヘドバンしたいけど、イヤホンは楽屋にある荷物の中だ。

『いや落ち着け、 “そういう感情” ではないだろうし。だって、だとしたら流石に私でも困るよ』

猪狩「何ブツブツ言ってんの？」

『うわっ！』

猪狩「うるさっ。停電したから心配して見に来てやったのに」

そうなの？ごめん、ありがとう。

と、同じ建物に居たらしいガリさんに頭を下げる。

猪狩「ちなみに、その “そういう感情” ってやつ」

『ちょ、聞いてたの？』

猪狩「少し。お前のことだから、まあ…ピュアな話ならマジかもよ」

『え待ってマジで困るんだってガリさん！』

(※ ないです！気の所為！メンバー愛！リズミカルに！イェイ！)

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