なにわ “生まれ” の “女子” やねん！【Ⅲ】 (ページ29)

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□幸せページ29

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丈一郎「別に好きやないし、」

『じゃあ嫌い？』

丈一郎「ぜんっぜん嫌いやない」

『だから、結局は好きなんだよね？』

丈一郎「…おん」

『っしゃ！！』

と、ふわっふわな丈くんの前でガッツポーズをする。

和也「酔っぱらいをいじめんといてー」

『とか言って、大橋くんかなり嬉しいでしょ』

和也「うん、嬉しい」

ニコニコと笑顔な大橋くんは、丈くんに水を与える。

ちなみにさっきまでアンディーくんも居たんだけど、深酒する前にって帰った。

残された丈橋と私でするべきことは１つ。私が丈橋を楽しむだけ。

丈一郎「大橋…？」

和也「どしたん丈くん？帰る前にトイレ行こかなってだけやで」

丈一郎「…俺も行く」

『ぐはっ』

今すぐここに西畑大吾と長尾謙杜を連れて来て……！

夜明けまで語れる！！

あ、 “夜明け” といえば、ほくてぃー。

「夜明けのすべて」観に行かなきゃ。

じゃなくて！！！

丈一郎「まって」

和也「ん？」

丈一郎「A、俺らがトイレ行ってる間に会計しとこうとか考えんなよ」

『…ギクッ』

それよりも裾！

丈くん、大橋くんを止めるために一瞬服の裾を掴んだよね！！

すぐ離してしまったけど、見逃さなかったぞ！

『いーよもう… 私会計しとくから、２人で仲良くゆっくり来てください…』

そんな私の思いは彼らに届かないし、勝手に会計したら怒られると思うから、おとなしく正座して待った。

丈くんの住所を伝えて、丈くんをタクシーに突っ込んでから振り返る大橋くん。

和也「もうちょっと飲む？」

『飲まない。なんで一緒に乗らなかったの』

ポケットに手を入れたまま、丈くんの乗ったタクシーの方向を指す。

和也「何を期待してんねん」

『あでっ』

ペシッと優しく頭を叩かれた。

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