なにわ “生まれ” の “女子” やねん！【Ⅲ】 (ページ22)

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□嫌な予感ページ22

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駿佑side

彼女の異変に気づくのは、割と早かったはず。

いちばん最初は２日前、楽屋に入ったら彼女が倒れていたとき。

駿佑「Aちゃん！？ …寝てるん？」

慌てて駆け寄ったら、彼女は規則的な呼吸をしていて、ただ寝てるだけだった。

安心したのも束の間、Aちゃんがモゾモゾと動いたから俺は急いで離れて平然を装った。

その時は珍しいなーくらいに思ってたけど、今思えば異変のうちに入るかも。

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みんなが動画を見て、さっきのダンスを確認してる時、Aちゃんに声を掛けた。

駿佑「Aちゃん、さっき…」

『ごめん、次は気をつけるから』

駿佑「あ、うん。俺も…」

Aちゃんが謝ってることは、俺が謝ろうとした事と同じ。

新曲の曲中の移動で接触してしまった事。

本当に少しの、掠ったかも？くらいの接触で俺ら以外は分からないようなものだったけどAちゃんがそんな事起こすのは珍しい。

…これも違和感。

室内に設置された時計を見ると、みんなの仕事の都合上

―――主に俺のドラマやけど。

通せるのは次がラストってところ。

…集中しよう。

しかし、Aちゃんが視界に入ると自然とそっちを気にして、振付師さんにも「集中しろ」って止められてしまった。

…アカン。次もまた止めてしまって、また踊るってなったらAちゃんは大丈夫なんか？

さっき接触したのと同じ箇所になると、俺は少し大回りで移動しようとした。

それは上手くいった。

しかし、俺は靴が床と擦れる音と体が地面に叩きつけられる音で振り向くことになる。

和也「曲止めてください」

『ごめんごめん…』

止まった音を一瞥して、Aちゃんを見る。

片腕を立てて起き上がろうとしたのに、肘がガクッと曲がってしまった。

大吾くんが腕を滑り込ませたから再び地面に叩きつけられるのは避けられたけれど。

『ぁ、れぇ？どうしたんだろ、、ごめん、だいごくん…』

明らかに様子が違う彼女を俺ら年下組は心配そうに見つめるばかりで。

流星くんは「えっ？どうしたん！？」ってパニックになってるし、長尾も多分そうや。

恭平「立てる？」

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