なにわ “生まれ” の “女子” やねん！【Ⅲ】 (ページ1)

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□建造物侵入罪ページ1

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２日間、ドラマの撮影で福島に行ってきた。

そりゃ疲れ果てるわけで、フラフラと車から降りてエレベーターに乗った。

「おかえり」

『え、隆輔？ただいま！』

弟が「おかえり」と言ってくれた喜びで、元気に返す…と

そこに居たのは弟ではなかった。

末澤「なんでそこで止まってん」

『刑法第130条前段。３年以下の懲役又は10万円以下の罰金』

末澤「…こわっ」

『今そういう役なんで。…どうしてここに？』

ニヤッと笑った末澤くんはポケットから鍵を取り出す。

末澤「そちらのお母様からいただきました」

『なんだと。母に何をしたッ！』

末澤「ちゃうわ。普通に貰っただけや」

セリフに合わせて、刀を構えるフリをする。

我が物顔でソファに沈んでくつろぐ末澤くんにため息すら出ない。

『で、どうしてここに？』

手を差し出すと、大人しく鍵を乗せてくれる。

末澤「さっきも聞いたわ、その質問。こっちで仕事あったから？」

『理由になってないですよ』

私のことなんか無視して、「お腹空いた〜」という末澤くん。

それは…作れと？

末澤「あ、作んな！ロス削減！」

『よかった。何食べたいですか』

末澤「なんでもいい」

『…パクチー買ってきてあげようか』

末澤「嘘やって、ごめん！でもホンマになんでもいいし、お金も出す」

私ロケ弁持ち帰って来たし、疲れてるけどお腹は空いてないし、別にウーバーしなくていいんだけどな。

そう思いながらも、タブレットでアプリを開く。

『弟に聞いてきてください』

末澤「食わへんって」

『じゃあ今何か食べたいの末澤くんだけじゃないですか』

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