なにわ “生まれ” の “女子” やねん！ (ページ7)

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□厄介な奴ページ7

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カードをかざして事務所に入る。

帽子とマスクを取って歩いていると、後ろから追いかけてくるような足音が聞こえた。

優斗「Aー！」

『ぎぇ！？』

髪を鷲掴みにされる。

変な声出た。何だよ、ぎぇって。

優斗「ちゃははっ！」

『うーわ、ぐっちゃぐちゃ』

優斗「あれ？寝起き？」

『優斗のせいだわ！』

笑いながら、ガラスを鏡にして整える。

優斗「A、ガリさんとご飯行ったんだろ？」

『あーガリさんの猛烈アタックでね』

優斗「俺とは行かねえくせに」

『あ、あの店、優斗が行きたいって言ってたとこだっけ？美味しかったよ。今度行く？』

一瞬振り返って、またガラスに向き直る。

優斗「お前さ…」

『優斗、後ろもやった？直して』

優斗「はいはい」

後ろは届かないっていうか見えないし。

律儀に直してくれる。本当に後ろまでやってたんだ。

めんどくさいことをしてくれる。

…けど、ここでハッとした。

『ダメ、触んないで』

優斗「え？まだちょっと…」

『距離感！あぶな、騙されかけた』

当の優斗は「騙してねーよ」と笑う。

優斗「お前俺にガードゆるいよな」

『やっぱそう思う？』

ずいっと近づいてくるのは、流石にこっちも一歩下がる。

優斗「俺的には、もうちょっとゆるくてもいいけど？」

『遠慮する』

優斗「ちょっとは考えてよ。他のヤツにはあんまゆるいと駄目だぞ」

『パパか！』

優斗「やだぁこんなずっと思春期、反抗期の娘」

こっちこそ願い下げだ。

こんな太眉、遺伝したらどうすんだ。

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