なにわ “生まれ” の “女子” やねん！ (ページ34)

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優斗「A、これどう？」

『おしゃれだけど、優斗には似合わない』

優斗「…それがわかんねぇんだよな、」

謙杜は店内を周って、優斗に似合いそうな服を見つけては試着させる。

私はというと、ちょくちょく優斗に捕まって、服を探しに行くこともままならない。

謙杜「これどう？」

優斗「俺は選ばないタイプかも」

『着てみ』

流石の長尾くん、優斗に似合ってる。

優斗「…これ似合う？」

…けど、本人は気に入ってないらしい。

優斗「A？」

『…んー、廉くんの服に合わせるなら、これとか』

優斗「着てみる」

そばにあった服を差し出す。

長尾くんは私の隣で「優斗くんの趣味がわからへん」と言った。

優斗「俺これ好きかも」

『マジ？買う？』

優斗「…ちょっと高い」

『じゃあ、誕生日ってことで』

買ってあげたところで、優斗が自分で持ってる他の服に合わせられるのかは怪しいけど。

謙杜「Aは？何か買わないん？」

『パジャマ買う』

優斗「俺選んでいい？」

『参考までに』

寒くなるから暖かいのが欲しい。

私のパジャマを選ぶってなったら、急にふざけだした長尾くん。

謙杜「これどう！」

『クマ！？嫌だよ！』

長尾くんの要求をかわしていたとき、私の目に留まったベロアのパジャマ。

にやりと悪い笑みを浮かべる。

『優斗〜』

優斗「え？ …げっ、それベロアだろ！！」

『今日くらいハグしてやろうじゃないか』

優斗「くんな！」

謙杜「雑に扱わんでよ？商品なんで」

『へっへっへっ』

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