なにわ “生まれ” の “女子” やねん！ (ページ29)

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□牛タンページ29

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母から牛タンが届いた。

一応、弟宛なんだけどね。

私が受け取っても別に平気…だと思う。

『…てことで食べようぜ！』

涼［いいよ〜、待ってるね］

隆輔「えっ、僕の牛タン！！りょーくん僕も行く！」

涼［おいで〜］

電話を切ると、弟をジッと見る。

『こういう時だけ家出るんだ？』

隆輔「……僕、外に出られるような服無いかも」

『…うわ、』

そう言いながら勝手に私の部屋に入って服を引っ張り出す。

…この弟、いい性格してんな。

涼「おー、隆輔〜！久しぶりだな！」

エプロン姿で出て来た彼。

『ママじゃん』

隆輔「…キモいんだけど」

涼「俺も、ママは遠慮するわ」

『おじゃましまあーす！』

…はしもっちゃんにすら見捨てられた。

『何作ってたの？』

涼「えっとね、テールスープ。なんちゃってなんだけど」

『うわぁ、美味しそうな匂い』

涼「あははっ！メガネ曇ってる！」

蓋を開けると、湯気がもわっと出てきたのだ。

見えない。でも、いい匂い。

『まあ伊達メガネだけど』

涼「そうなの？メガネ、ちょっと嬉しかったのに」

隆輔は既に手を洗って座っている。

私が手を洗って戻ってくると、はしもっちゃんを手伝って用意をしていた。

涼「隆輔、ネギ切って」

隆輔「…どのくらい？」

涼「１本まるまる切っちゃっていいよ」

隆輔「えっ」

「なんなら２本でもいい」って。

そんなに？って心底驚いてそうな隆輔。

家では無表情の塊なのに。

…え、なんちゃってテールスープにもネギ入ってたよね？

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