16人と時々1人 (８)

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壱馬side


グループでの撮影が終わった後、とある個人の仕事に行ったんだけど、やっぱり健さんのことが心配で

仕事の合間にメッセージを送ってみてもすぐには既読つかないし、休憩の度に見ても変わらず

結局仕事が終わるまで連絡が取れなくて、この嫌な予感は外れであってくれと願いながら、帰りの車で電話をかけることに


健『…はい、』

壱「お疲れ様です！壱馬です」

健『…かずま、？』

壱「はい、LINEしても既読つかなかったんで心配で、笑
大丈夫ですか？」

健『…ん、いま、おきた』

壱「あ、まじですか？すいません、起こしちゃって」

健『…ｹﾎｯｹﾎｯ、』

壱『健さん？ほんとに大丈夫ですか？』

健『…ん、ﾊｧ』

壱「今家ですよね？今から行っても良いですか？」

健『…こなくて、ﾊｧ、いいよ、』

壱「いや、やっぱ行きます。今マネージャーさんに送ってもらってる途中なんで、そのまま病院行きましょ？無理そうだったらタクシーで行けばいいし、準備しといてくださいね？」

健『…』


途中から、声が聞こえなくなったかと思ったら、代わりに聞こえてきたのはちょっとだけ荒くなってる息遣い

熱があるのかなんなのか、分かんないけど、体調は悪いんだろう

マネージャーさんに伝えれば、すぐに健さんの家に向かってくれて、そのまま病院に行くこともOKしてくれた

マネージャーさんに厳しく言われたマスクだけつけて、健さんの部屋に向かう




健太side


電話が来て、壱馬と話してるうちにだんだん目が覚めてきて

それと同時に、あっつい体と寒気に気付いて熱があることは自覚した

でも、壱馬に言ったところで、って感じで言わなければ気付いてくれたっぽくて、来てくれるらしいけど…

準備しろって言われても、正直起き上がれない


まあまあ熱が高いのか、寝転んでても目が回ってる感じするし、頭もガンガンしてるし、力入らないし、動けないわ…


そのままベッドで寝転んでたらインターホンが鳴って、やっと起き上がる


健「…はい」

壱「壱馬です。開けてもらえますか？」

健「ん、」


ほんとに立ってるのもしんどくて、すぐにベッドに逆戻り

そしたら、もう1回インターホンが鳴った


健「はい、」

壱「ドアの前まで来たんですけど、玄関開けてもらえますか？」


…そりゃそうだ

エントランスで開けても、玄関の鍵開けなきゃだった

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