16人と時々1人 (８)

ー・ ページ18

壱馬side


正直、ハイローの話をされた時にドキッとしたのは事実

でも、それを慎にも皆にも気付かれて心配かけるくらい、表に出てたのはもっとビックリ


壱「…やっぱ、メンバーの前だとガード緩くなるんかな」

慎「ん？」

壱「いや、こっちの話」



壱「…慎はさ、エゴサとかする？」

慎「んー、たまに、って感じですかね」

壱「俺さ、ハイローもそうだし、貞子も最近解禁させてもらったやん。そん時にちょっとエゴサしたんよ」

慎「はい」

壱「そこでな、演技も歌も中途半端なんだからどっちかに絞れ、みたいなの見て」

慎「…なにそれ」

壱「でも、北人とか龍ちゃんとか昂秀には、そんな意見ないやん？もちろん、慎たちも。だから、俺は全力でやってたつもりだったけど、まだ足りんかったんかな、って、笑」

慎「…むかつく」

壱「え…？」

慎「そいつ、壱馬さんの何知ってるんですか？すっごい忙しい中両立して、どっちにも真剣に全力で取り組んでるのに、そんなこと言うやつ意味わかんないです」

壱「慎…？」

慎「多分そいつ、嫉妬してるんですよ。歌もお芝居もできて、カッコイイ壱馬さんが羨ましくて仕方ないんです。だからそんなことしか言えないんですよ。そんなこと言ってる時点で壱馬さんに適うわけないのに」

壱「酔ってる…？言い過ぎやない？」

慎「優しすぎますって。向こうは匿名で、壱馬さんの見えるところで、平気でそういう事言ってくるんですよ？本人に届かない所で言ってるだけ優しい方だと思いません？」

壱「…」

慎「壱馬さんも壱馬さんです。そんなやつの言葉1ミリも信じなくて良いんですよ。壱馬さんの努力も思いも、俺たちが知ってるし、証明できるんで。」

壱「…ふはっ、笑」

慎「…何がおかしいんですか」

壱「慎ってそんなキャラやった？笑」

慎「…どういう意味ですか」

壱「そんな、誰か分からんやつに怒ってくれるんやなって思って。嬉しいよ、ありがとう。」

慎「…」

壱「慎の言う通りやなぁ。何であんなの気にしたんやろ。こんなに怒ってくれる最高の弟がいるのに、真に受けて悩んでるとかバカだったなぁ」

慎「…いじってます？」

壱「いじってないよ？ほんとに、ありがと。おかげで元気出たわ！笑」

慎「…なら良かったですけど」

壱「ありがとな。助かった」

慎「…お役に立てて良かったです」

壱「でも、あの2人は俺も良く知らんから心配やな」

慎「そっちは大丈夫なんで、もっかい飲みましょ」

壱「ん？うん、？」

ー北人(樹)→←ー壱馬(慎)

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