16人と時々1人 (５)

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北人side


散歩がてら歩いて帰ろうかなって思って、近くにコーヒー屋さんがないか、ロビーで調べてた時


陸「北ちゃん…？」

北「あ、RIKUさん。病院行くんじゃないんですか？」

陸「うん、今から行くよ」

北「え、駐車場あっちですよ…？」

陸「マネージャーが別の仕事で、どうしても行けないんだって。だから、タクシーで行こうと思って」

北「え、一人で行くんですか？？」

陸「うん」

北「あ、じゃあ俺ついて行きますよ！この後暇だし」

陸「え、いいよ…悪いし」

北「大丈夫です！タクシー捕まえてくるんで、ここで座っててください！」


ちゃんと話せるし、見た感じでは大丈夫そうだけど、やっぱりちょっと心配で

それに、さっきと比べたら、多分悪化してる


RIKUさんに終わったら連絡してもらうように頼んで、病院に着いてからは別行動

病院の近くを散歩しつつ、カフェラテを飲んで時間を潰す


RIKUさんから連絡があって病院に向かえば、ちょうど薬を受け取ったところで、タクシーでRIKUさん家まで送る

その間に話を聞けば、はっきりと風邪とか言われた訳じゃなくて、疲れか気温差か…みたいな感じで、原因が曖昧らしい

だから、とりあえず薬飲んで様子見になったって

それが不安なのか、熱が上がっているのか、RIKUさんが少しだけ涙ぐんじゃって、そのまま家に上がらせてもらう


北「お邪魔しま〜す」

陸「うん、」

北「手洗ったら寝室行って、もう寝ましょう！」

陸「…うん」

北「お風呂入りますか？」

陸「んーん、着替える」

北「あ、じゃあ着替え終わったら寝ててください！今のうちに色々買ってきますね！」

陸「…」

北「RIKUさん？」

陸「…戻ってきてくれる、、？」

北「？はい」

陸「…あとで、お金は渡すから」

北「良いですよ、このくらい！寝ててくださいね！」


買い出しに出て、風邪の時に必要そうなものを思い出しながら、適当に買っていく

RIKUさんの家に帰ってきて、少し様子を見ようと寝室のドアを開ければ、腕で目を覆っていて、寝てる様子

安心してドアを閉めようとすると、かすかに鼻をすする音が聞こえた


北「RIKUさん…？」

陸「…泣」

北「どうしたんですか？」

陸「なんでもっ、ない、」

北「…辛いですよねぇ。薬飲めば、熱も下がるだろうし、大丈夫ですよ」

陸「うん…」


RIKUさんの頭を撫でて、流れでおでこに手を当てると、だいぶ熱い

急いで買ってきた冷えピタを貼って、とりあえず寝れるように、落ち着かせる

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