16人と時々1人 (１)

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Aside

何もしないで目を閉じていたら、自然と色々考えてしまう

こんな日は全部マイナスになって、何もかもが嫌になる

周りも、この世界も、何より自分自身も嫌いになる

…やば、泣きそう

なるべくメンバーに気づかれないように、見られないように静かにスタジオを出ていく




健太side

Aがスタジオを出ていった

こんな時Aが行く場所はただ1つ

非常階段の1番上
誰も通らないから、静かで1人になれる場所

A「ｸﾞｽｯ…」

やっぱりAは泣いていた

少し離れた場所に腰を下ろす

A「健太さん…泣」

健「ん？」

A「もう全部嫌です…この世界も、自分も」

健「うん」


変に励ますようなことは絶対にしない


A「みんな、私の事めんどくさいって思ってる…」

健「それはないんじゃないかな」


Aの想いをひたすら受けとめる


A「健太さんだって、本当は…」

健「俺はそんなこと思ってないよ」


返事は極力短めに


A「でも…」

健「むしろ、健太には話してくれて嬉しい」


それでも、嘘はつかず本当に思ってることを


A「…泣」

健「俺たちお互い様じゃん。こういう日ってどうしようもないよ」


ただ、事実だけを伝える


A「…泣」

健「もうちょっとゆっくりしたら戻ろうね」

A「…はい」


休憩が終わるギリギリに戻り、リハをして速攻帰ったA
きっと明日には元気なAが見れるはず

０の日がある俺たちにしかわからない感覚
でも、2人もいれば充分
これからもお互い助け合いながら生きていけるから


おわり

紅一点(慎) 熱→←紅一点(健太) ０の日

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