飛べ、私のオモイ。 (ページ7)

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～山口side～

山本 Aちゃん。今日バレー部の仮マネージャーとして僕らの練習を見学しに来てくれた。

同じクラスなのは知ってた。すごく綺麗な子だなって思ってた。

いつも独りで居るし笑った顔も見た事無かったから話しかけにくかったけど、さっきツッキーを追いかけて行ったらAちゃんがいて話すことができた。

初めて話して初めて笑顔も見ることができた。

―笑ったAちゃんを見て僕は、一瞬で恋に落ちてしまった。

ツッキー「山口。何にやけてんの。気持ち悪いんだけど。」

僕の横を歩くツッキーが僕を不審な目で見ている。

―やばい！バレる…。

幼なじみに好きな子ができたってバレるのは何だか恥ずかしい…。

山口「そっ…そういえばっ！！ツッキー、Aちゃんにノート貸してあげてたよね！？ツッ

キーが女子と喋って優しくするなんて意外…」

そこまで言って僕は口をつぐんだ。

―何てバカなんだ僕は…自分からAちゃんの話をするなんて…。

山口「あれ…？ツッキー？…っ！」

―ツッキーの顔が真っ赤になっていた。

もしかして…。

山口「ツッキーもしかして…Aちゃんのこと…」ツッキー「うるさい山口！」

ツッキーが食い気味に反抗してきた。

ツッキー「Aは…可愛いと思う。そうじゃなきゃこんなことしない。」

そう言い残すとすたすたと歩きだしてしまったツッキー。

山口「待ってよツッキー！！」

―山口忠。この度幼なじみと好きな子が被ってしまいました…。