飛べ、私のオモイ。 (ページ3)

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―あぁ…もう最悪だ。

あれから1週間後。やっと通えることになった烏野高校1年4組の自分の座席で私は絶望してい

た。

入学から1週間ともなると流石にクラスの緊張は解け、グループもできている中に私が入って行

けるような隙は無く、ただただ窓側の1番後ろの席で座っている事しか出来なかった。

―しかも…授業についていけない…！！

これは自慢になってしまうが、私は勉強はまあまあ得意であったため、烏野の進学クラスに合

格した。当然授業は難しく、更に、何回か分の授業を受けられていない私はかなり焦ってい

た。

数学担当の担任の先生は私が質問に行く度不安な事は無いか、と心配してくれるが、正直、不

安しかないです先生…。

その日の放課後、疲れ切った頭と体を何とか動かしながら私は帰宅しようと廊下を歩いてい

た。

―男子バレー部マネージャー募集…？

「バレーか…。」

ふと目を向けた校内掲示板に貼ってあったポスターを見てそう呟いた私に、そのポスターを先

程張り終えたであろう人物が私に向き直った。

―っ！！

その人は思わず息を飲んでしまうくらい美しかった。

―なんか、セクシー…。

眼鏡をかけたその綺麗な人は笑顔で私に話しかけた。

？「こんにちは！私は、3年の清水潔子っていいます。男子バレー部のマネージャーをやってる

んだけど、そろそろ次のマネージャーを探さなきゃいけなくて…バレー部、興味あったりしな

い…？」

―きよこさん…か。名前まで美しいなんて…！！

部活か…色々ありすぎてすっかり忘れてた…。

小さい頃近所に住んでた男の子がよくバレーボールで遊んでたのを思い出した。私もたまに一

緒になってやってたけど、それ以外はほぼ経験は無い。

でも、興味はある。

というか、「何か」を始めないと駄目な気がしてきた。