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｢いってきまーす｣
私とイーシンは仕事で日本へと旅立つ。
と言っても明日の夜の便で帰るんだけど。
ホテルも安いところ抑えてるし。
｢Aと部屋一緒がいい〜｣
とか言ってるけど、一緒の部屋はさすがにまずい。
万が一、ファンとかに見られると大変だし･･･
日本到着。
久しぶりに来たなぁ。
まずはすぐにイベント会場へ向かう。
ドラマの記念イベントらしい。
そこで会見･･･というかちょっとしたコメントを話した後、握手会。
私は通訳でついてきたけど･･･
そこまで必要なさそうだ。
｢銀河から来たユニコーンレイです〜｣
と控えめに挨拶するレイ。
歓声が沸く。
控えめなあたり可愛いよね〜
いかんいかん、ついファン目線になってしまっていた。
今は仕事中だからしっかり。
日本の司会者さんが色々質問してくる。
｢レイさん、日本で何か食べましたか？｣
食べたわけないでしょさっき着いたんだわ！･･･って思うけど、そんなこと言うわけにもいかない。
｢日本に来て何か食べましたかって｣
イーシンにわかりやすいように、中国語で訳す。
｢えっとぉ〜寿司と、お茶漬け？を食べました！｣
とカタコトで何とか答えている。
飛行機の中で必死に練習しててよかったかも。
その後もいくつか質問が続いたけど、
イーシンはそんなに日本語が得意な訳では無いから、私が訳して日本語で答えたり。
｢それでは皆さんお待ちかね、握手会の方に移りたいと思います！｣
司会者さんの一言で観客皆が一気に盛り上がる。
一応、通訳兼マネージャーの私は
ちょっと離れて後ろから見ている。
変なことをする人がいたらすぐ止めないといけないし、何かあった時のために待機。
観客たちが列に並び始め、長蛇の列ができる。
｢レイ〜！サランへ〜！｣
と目をハートにして握手するファン達。
中には結婚して！と言ってる子もいて驚いた。
･･･正直嫉妬するけど、仕事だし仕方ない。
でもやっぱり嫌だな、私のイーシンなのにな。
そんな自分にちょっと嫌気がさしたり、イーシンの握手会の間ずっとモヤモヤした気分だった。
｢以上を持ちまして全日程終了いたします！｣
｢ありがとうございました！｣
｢お疲れ様です！｣
スタッフさんたちに挨拶をして、
控え室で待つイーシンの所へ。
｢お疲れ様｣
とドリンクを渡す。
｢はあ･･･｣
ドリンクを受け取ったイーシンはちょっと疲れ気味。
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作者名：ゆら | 作成日時：2017年3月31日 1時
