＊13 ページ13
事を終えて。
｢もう...イーシンのせいでこんな時間なんだけど｣
時計の針は9を指している。
つまり9時。
私たちがホテルに着いたのは3時頃。
｢明日も仕事なんだから寝ないと･･･｣
｢え〜まだ9時だよ〜｣
と不機嫌そうに口を尖らせるイーシン。
｢まだあと2回は出来るでしょ？｣
｢ダメ。私腰痛い。おやすみ｣
と電気を消した。
｢Aのケチ〜｣
などとグチグチ言ってるけど、聞こえなかったことにする。
翌日、比較的遅く起きて。
｢おはよ･･･｣
あくびをしながらイーシンがベッドから出てきた。
今日は昼からちょっとインタビューに答えて終わり。
あとはゆっくり韓国に帰るだけ･･･
そう思っていたのに。
私とイーシンは韓国にいます。
予定より早く帰らなければならなくて･･･
まだ昼の1時。
とりあえず、事務所に向かっています。
さっき先生から電話があって、イーシンに話があるそうで。
私たちが日本にいる間に色々あったらしいけど･･･
事務所について、先にイーシンを降ろす。
どうせ宿舎に戻るんだし、私は車でイーシンを待っとくことにした。
陽射しが暖かくて、ウトウトし始めた頃、電話がなった。
｢は、はいもしもし｣
｢今どこにいる？｣
先生からだ。
｢事務所の駐車場ですけど･･･｣
｢すぐ私の所に来てくれ。レイはあいつが送る｣
先生の言うあいつ、とはマネオッパのことだ。
｢わかりました、すぐ向かいます｣
私は車から降りて急いで先生の所へ向かう。
中へ入ると、先生が険しい表情で座っていた。
｢率直に聞こう｣
嫌な予感。
｢お前、レイと付き合ってるのか？｣
予感的中。
イーシンも同じことを聞かれたのだろうか･･･？
だとすれば、イーシンはどう答えた？
隠したのか、正直に話したのか。
私の答え方次第ではイーシンが嘘つきにもなってしまう。
｢どうなんだ？｣
黙っている私を見て、催促する。
｢そうです｣
正直に言うしかないと思った。
先生の顔を見て、嘘などつけるはずがない。
｢とあるファンから苦情が来ていた。ただの通訳がベタベタしすぎではないか、と｣
私はその一言で確信した。
あの時の･･･日本のイベント会場で私に話しかけてきた女の子だ。
｢まあそのファンも大きな話にするつもりはないようで通訳を男にしろと要求してきただけだったから、当分お前は通訳にはつけない｣
｢･･･はい｣
そんなに私が通訳なのが気に入らなかったのか。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 178人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「K-POP」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ゆら | 作成日時：2017年3月31日 1時
