11 加藤side ページ12
平日のお昼すぎ。
俺の車で、まっすーと名前の病院に向かっている。
加藤「まっすーどうすんの？」
増田「ん？なにが？」
助手席に座ってipodをいじっているまっすーに俺は話しかけた。
加藤「ライブ。ステージ構成とか考えてくれてたじゃん。」
増田「…」
まっすーは一瞬考えた顔をした。
加藤「衣装とかさ。」
増田「俺は衣装も構成も5人のつもりで考えるよ。」
加藤「って言うと思った。」
増田「何笑ってんだよ。笑」
加藤「いや、安心しただけ。」
増田「もしかしたら…出れるかもしれないじゃん。そうなったとき、名前の衣装なかったら困るし…」
加藤「そうだな。衣装期待してるわ！今回も。」
増田「任せて〜笑」
そんな話をしながら名前の病室の前に着いた。
まっすーがノックを2回してドアを開ける。
名前「まっすー！それにシゲまで！」
増田「体調どう？」
名前「大丈夫だよ！」
加藤「ほんとかー？無理すんなよ？」
名前「うん…」
少しぎこちない返事だった。
名前「あの…さ」
増田「ん？」
名前「ライブの事なんだけど、私抜きの4人での構成で考えてね？衣装も。」
加藤「…」
名前「4人の事だからさ！私が戻れるかもしれないって思って5人での構成考えるんだろうなって思って。けど、どうせステージにまだ立てないし…それにほら！4人のほうがまっすーだって衣装考えるとき楽でしょ！」
増田「名前…」
名前「変に気使わないで…」
加藤「そりゃあ人数少ないほうが色々と準備時間減るかもしれないけど、そうゆう問題じゃないだろ？」
名前「私の分まで考えたって時間の無駄だよ…」
増田「…なんかあった？」
冷静な声でまっすーは聞いた。
名前「本当の事言っただけ。」
増田「俺にはそう思えない。」
まっすーは少しため息をついた。
増田「迷惑かけたくないだけでしょ。俺達に。」
名前「…」
加藤「メンバーが困ってたらメンバーが助ける。ほれがグループだろ？俺達別に変に気使ってないぞ。」
名前「動かないの。」
加藤「え？」
名前「手に思うように力が入らない…わかるんだよ…動かなくなってきてるのが！」
増田「いつから…」
名前「運ばれて目が覚めたときから。」
加藤「なんて黙ってたんだよ…」
名前「迷惑じゃん…」
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作者名：かりた | 作成日時：2018年5月15日 22時
