8 JN ページ8
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JN「なるほど、テヒョンが面白がってたのは一緒にいたスタッフが女性だったからか。」
JK「別に俺、女性恐怖症とかじゃないんですけどね。何であんなに、揶揄われたんだろう」
JN「お前、俺の肩揺さぶって駄々こねてたよね?」
俺のツッコミは無視して自販機のボタンを迷わず押すジョングクは流石と言うべきか。
ジョングクと2人で飲み物を買いに行くついでに話を聞いてみて、やっと把握した。
JN「ま、スタッフ相手なら緊張しないよな。なんていうか、ほら。世界が違うから」
JK「そう、ですよね」
急に歯切れが悪くなるジョングクを見る。いつ見ても綺麗な横顔が不満げに歪んでいる。
え、今の話でそんな顔になる所あったか?
JN「ジョングク?」
JK「何でもないです。戻りましょう」
JN「俺をお前のペースに巻き込むのやめろよ!」
何だかんだマイペースだよな、こいつも。
JN「それで、間は持ったの?そのスタッフと。」
JK「最初はお互い無言でしたけど後半は何とか」
JN「最初が無言って嘘でしょ」
むしろ最初こそどうするか話さない?
もしかして相手のスタッフも人見知りタイプなのか。
JK「あの人と話して、少し気が楽になったんです、俺」
JN「あぁ…確かに表情は晴れてるよな。何の話したんだよ」
JK「あの人が今の俺のままで良いって。」
JN「全然話が見えない。」
ちょっと照れくさそうに鼻を擦るマンネの言葉を脳内で反芻するけど、見当もつかない。
どんな世間話したら、そこに行き着くんだ?
JK「無理に完璧でいようとしなくても良いんだって、あの人が気づかせてくれたんですよ。ヒョン」
相変わらず話は見えないけど、無邪気なジョングクの笑顔を見たら、どうでもいいかって思う。
こいつが嬉しそうならそれで良いか。
JN「そっか。まぁ少しは気が楽になって良かったな」
JK「はい」
もうあの人とは話せないけど…と呟くジョングクとエレベーターに乗り込んでボタンを押した瞬間。
JK「えっ」
「あ、さっきの……」
そこには地味な服装の女スタッフが、いた。
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作成日時:2024年3月7日 21時