93lineのスタッフヨジャ (ページ6)

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JK「……っわ！」

「あ、動きましたね」

不意に大きな音がして一瞬揺れたかと思えば

すぐにエレベーターが動きそのまま目的の階に着いた。

チーン、という音と共に開く扉の隙間から見えたのは。

TH「あっジョングクいた！」

JM「本当だ。え、まさかずっと閉じ込められてたの？」

テヒョニヒョンとジミンヒョンだ。

わー！とか言いながら抱きついてくるヒョン。

TH「怪我は？体調は？」

JK「平気です。そんなに長く乗ってませんでしたし」

JM「いやでも、15分くらい止まってたけど」

あぁ、意外とそんなものか。

長いような短いような、変な感じ。

多分あの人が居たからだろうけど……

ちら、と後ろを見れば

我関せずの顔をするその人。

スタッフとしては当たり前の反応。

JM「あ、1人じゃなかったんだ」

JK「まぁ……はい」

テヒョニヒョンが目を向けた瞬間

俺の顔を見ずにぺこりと会釈する。

…なんか、俺、夢でも見てた？

撮影嫌過ぎてスタッフに励まされる幻覚でも見てた？

JM「ヒョン達も気にしてたから早く戻ったら？ほら、テヒョンア。そろそろジョングクから離れな」

JK「そうですよ、邪魔なんですけど」

TH「えーけち。ちょっとくらい良いじゃん」

JK「嫌です」

いひひ、と笑いながら

肩を組んでくるテヒョニヒョンと一緒に

そのままエレベーターを降りようとして、ふと振り向く。

JK「あの、色々ありがとうございました。」

「あぁ、いいえ。所詮はスタッフの意見ですけど」

JK「まぁ……でも、助かったんで。でも他言は禁止でお願いします」

俺がそれだけ言うとそのスタッフは

少し口元を緩めながら頷き、頭を下げた。

多分もう会っても話すことはない。

だけど俺は何となく彼女の顔を

エレベーターの扉が閉まるまで見つめていた。