検索窓
今日:34 hit、昨日:28 hit、合計:30,169 hit

4 JK ページ4







閉じ込められて約10分経過。


その内の半分以上は沈黙で包まれている。


元々初対面の人と話すのが得意じゃない俺と


無駄に話しかけてこないその人が一緒にいれば


会話がないのは当然だ。






JK「(あとどれくらいだろ……)」





いくらスタッフ相手で緊張とかしなくても


ずっとは流石に空気的に辛い。


1時間は待てない。せめて、30…25分くらいが限界だ。


早くエレベーター復旧しないかな。




JK「ひま……」




携帯繋がらないから何もできないし。


仕方なく携帯をポケットに仕舞って


その人の顔を盗み見る。




…どうでもいいけどマスク苦しくないのかな。


顔が見たいとかそんな風には思わないけど、


ちょっと、気になる。





JK「…………、」





思わず声をかけようとして言葉が止まる。


何当たり前のように話しかけようとしてるんだろう






「どうしたんですか?」

JK「……あ、マスク…」

「マスク?」




不自然な俺に気づいたその人が俺の言葉を聞いて


マスクの位置を直そうする。


ちがう、そうじゃない。


俺が言いたいのはそうじゃなくて。






JK「……マスク、苦しくないんですか」

「あぁ大丈夫です」

JK「そうですか…」





また、会話が終わった。


もうどうすんのこれ。


俺、撮影の時ヨジャドルに引かれる気がしてならない


もしかしたら感じ悪いって思われるかもしれないし…





黄金マンネなんて呼ばれてるのに


俺は女の子と上手く話せない。




ぜんぜん、完璧なんかじゃない。






JK「…ヒョンが羨ましい」





ぽつりと零れた独り言は


狭い空間だと嫌でも響いて慌てて口を紡ぐ。


だけどもう遅い。


あの人に、聞かれた。俺の弱音。





「……ヒョン?」

JK「何でもないです」

「メンバーの誰のことですか?」

JK「…………テヒョニヒョンです」

「テヒョ……」

JK「BTSのVです」






ぽかんとした様子の人が


芸名を聞いた瞬間はっとした。


そっか、芸名の方が馴染みあるんだ。


いやそれはどうでもよくて。






「Vさんが羨ましいんですか?」


JK「……あの人は、俺と違って誰とでも仲良くなれるから」






俺はどうしてこんな弱音を、


この人に吐いてるんだろう

5 JK→←3 JK



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (73 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
558人がお気に入り
設定タグ:防弾少年団 , BTS , ジョングク
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作成日時:2024年3月7日 21時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。