15 JK ページ15
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あれからあの人に会うこともなく、短期間であんなに会えてたことがほぼ奇跡なんだと痛感した。
テヒョニヒョンもそれ以降はあの人のことを
口に出したりするわけでもなく。
……俺ばっかりが、気にしてる。
ヒョン達の手前何でもないふりはしてるけど。
JK「(何だろ、これ。執着?)」
椅子に座ったまま天井を見つめながら考える。
このまま会わなければ忘れるかなって思ってた。
顔も名前もその内忘れて、気にしないで済むかなって。
それでも俺は未だに名前も顔も声も憶えてる。
つい姿を探してしまう。
スタッフの人数は決して少なくないのに
探せが会えるような気がして。
好奇心や興味って言うには
ちょっと行き過ぎしてるような。
JM「ジョングク、何ぼーっとしてんの」
JK「考え事です」
JM「ゲームの事とか?」
JK「まぁ、そんな感じですね」
本当のことを言ったところで
ヒョンたちを心配させるのは分かってた。
はー…と溜息を吐いて起き上がる。
いつまで経ってもこの感情の正体が掴めない
JK「ちょっとその辺歩いてきます」
JN「散歩か。」
JM「迷子になるなよ」
この年で流石に迷うわけない。
別に目的があるわけじゃないけど
何となく社内を歩く為に楽屋から出ていく
ただ歩いていれば少しは
胸のモヤモヤが晴れるかなって、それだけの理由。
JK「あ、すみません。乗ります」
閉まりかけのエレベーターに
身を滑りこませると、視界に飛び込んできたのは。
「……またここでお会いしましたね、ジョングクさん」
JK「…………え?」
今日までずっと姿を探してた、彼女で。
「何階ですか?」
JK「…あ、適当に……」
「適当?」
まさか、ここで会えるなんて思わなかった。
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作成日時:2024年3月7日 21時