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11 TH ページ11





結局ジョングクが口を割ることはなかった。

どれだけ名前を聞いても無言を貫くだけ。ああいう所、本当頑固だよな。あいつ。




JM「むしろテヒョンがしつこくした事で逆に言わなくなってるような気もするけど」

TH「えー俺のせい?だって聞かなきゃ分かんないじゃん」

JM「いや限度があるって。」




彼女の姿は一回見たけど、流石にハッキリとは覚えてない。あんな感じのスタッフなんて沢山いるし。

そもそもどこのスタッフかも分からない。メイク……や、衣装のスタッフじゃないし。




TH「まぁ俺はスタッフより、ただジョングクをからかって遊んでるだけなんだけどね」

JM「それ、ジョングクに言うなよ。返り討ちにあうから」

TH「ジミンは興味ない?あの人見知りのジョングクが珍しく興味持ったスタッフに」

JM「ないよ。珍しいこともあるんだなー、くらい。」




特別、女の子に対して耐性ができたわけでも無さそうだし。と付け足すジミンはきっと先日の撮影を思い出してる。

女性スタッフにはそうでもないくせに、いざヨジャドルとの撮影になったらやっぱり黙り込んでいた。


あの差ってなに?




TH「美人かどうか、同業者かそうでないか、ってこと?」

JM「もう良くない?どうせその内忘れるって。」



のんびり社屋を歩く俺たちに頭を下げながらダンボールを運ぶスタッフ。


そう、見た目とかはこんな感じ。黒ずくめっていうか。



「………えっ、」



通り過ぎる瞬間、ほぼ無意識にその人の腕を掴んで引き止める。



JM「おいテヒョン、何してんだよ!」

TH「あ。見つけた。」

JM「何が………?」



本当、偶々っていうか直感だったんだけど。




TH「ジョングクとエレベーターに閉じ込められた人でしょ」

「え?」




今日の俺は運がいいらしい。


ジミンの止める声も無視して俺は彼女に笑顔を向けた。

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作成日時:2024年3月7日 21時

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