前寮長はイカれたウサギでした ２【ツイステ】

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『怪我をした者達は、怪我の要因は違っても共通して同じ事を言う。

”身体が勝手に動いていた”……とね。

おチビチャンの時もそうだったんじゃないかい？』


「はい。確かに、そんな感覚がしました」


「確かに。オレ様たちが聞いたやつらも似たようなこと言ってたんだゾ」






いよいよ怪しくなる雲行きに、一同の思っていることは同じだった。






『故意に選手候補を狙った犯行……と思ってよさそうだね』


「マジカルシフト大会でライバルを減らすために強そうな選手を狙って事故らせてるってこと？」


「世界中が注目する大会だ。試合での活躍が将来のキャリアに繋がる以上、手段を選ばないヤツがいても不思議じゃない」






しかしそうなるとわからないことが１つある。

誰が、どうやって怪我をさせているのかということだ。






『授業中に怪我をした者もいたようだし、どういうことなのだろうねぇ。

方法さえわかれば、捕まえやすいというのだけど』


「ないものねだりをしてる暇はありません。

それは犯人を捕まえてからゆっくり吐かせればいいんです。


そんなわけで、犯人捜しにボクたちも協力するよ」


「ほぁっ？オマエらが協力？

なに企んでるんだゾ、特にケイト！」






グリムは疑いの眼差しでケイトを見つめる。






「えぇ〜！オレなの〜？」

『日頃の行いじゃないかい？私は以前にこの子達を助けてあげたしね』

「人聞き悪いなあ。ウチの寮生がやられたんだから当然でしょ」






ケイトがそう言うと、それに乗じてエースとデュースも名乗りをあげる。







「そういうことなら、オレらも犯人捜し手伝うぜ」

「クローバー先輩のお礼参りッスね！」


「キミたち、やけに張り切ってるね」


『そりゃそうさ！空いた選手枠を獲得するのに必死なのだからね』






Aがそう言うとエースとデュースは目を逸らす。






「へへ、バレた？」

「い、いや、僕はそんなことは！同寮として当然です！」

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