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「おはよ〜チビちゃんたち」
「おやおや。これはなんの騒ぎですか？」
ラウンジの様子を見に来たジェイドとフロイドが、集まっているイソギンチャクたちを見て問いかける。
アビスとアゼルの足下に転がっているイソギンチャクを見ると、事の全てを察したように薄ら笑みを浮かべる。
「これは……アビスがやりましたね」
「なぁにお前ら。うちの妹に手でも出したわけぇ？
アハッ、ちょ〜バカじゃん」
『アビス悪くないも〜ん』
アビスの表情は、水に濡れたように生き生きと輝いている。
「取り敢えず、早急にラウンジの掃除をしてください。
まだ途中ですよね？」
「オラ、グズグズしてると今度はオレがギューッてしちゃうよ？」
ジェイドとフロイドにそう言われ、イソギンチャクたちは諦めたように床に転がっている掃除道具を手にして掃除を再開した。
「朝から妙な揉め事に巻き込まれましたね」
「アビスは身の振り方を教えてあげてたのよ。
ここでの上と下の立場ってものを、その身を以てね」
『久々にユニーク魔法使ったから疲れたぁ〜……
開店まで寝てるね〜』
そう言うとアビスは自室へ行ってしまった。
「アビスも段々魔法の扱いが上手くなっているようですね」
「それでも、成功するかどうかはまだ６割ってところよ。
フロイドとは違って魔力にムラがあるわけでもないし、上達は時間の問題でしょうね」
「生意気なこと言ってんなよ」
「さすが私の片割れ」とアゼルは自分のことのように鼻高々に自慢していた。
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作者名：もぶピ
| 作成日時：2023年8月24日 2時
