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一方その頃、オクタヴィネル寮では、薄暗い談話室で話をしているアズールとリーチ兄妹。
アビスとアゼルはアズールの両隣に座り、アズールの仕事の邪魔にならない程度に抱きついている。
そこへ、ジェイドとフロイドが監督生・ユウについての情報をアズールに伝える。
「……なんですって？ユウさんがレオナさんと？」
「はい。どうやら契約者はサバナクローに転がり込んだようです」
「なるほど。それは……少しばかり予想外の展開だ」
そう呟きながら細く長い中指で眼鏡を押し上げ考え事をしている姿に、アビスとアゼルは目をハートにして見ている。
「どーする？絞めちゃう？」
「……いえ。レオナさんについては放っておいてもいいでしょう」
「敵に回すと少々厄介な相手では？早めに手を打っておいたほうが……」
「彼は基本的に怠惰な雄ライオン。面倒事に首を突っ込まない主義だ。
もちろん、敵に回せば厄介、という意見には同意ですが……それは相手も同じ事。
彼も、好き好んで僕と対立しようなどと考えないはずです」
「藪蛇にならないように、今のところは触れずにおく……ということですね。
かしこまりました」
「ちぇー。アイツ、絞めがいありそうなのになァ」
ジェイドはアズールの言葉に納得し頷く。
フロイドは楽しみがなくなって残念そうな表情だ。
「２人とも。引き続き監視を頼みましたよ」
「「はい。/はーい」」
兄たちがその場からいなくなり、その空間にはアズールとアビスとアゼルだけになる。
「お前達はいつまでそうして僕にくっついてるつもりです？
そろそろ眠る時間では？」
『じゃああたし今日はアズールさんの部屋で一緒に寝る〜』
「あ！ずるいわアビス！私だってアズールさんと一緒に寝たい！」
「……生憎、僕のベッドは１人用です。
さ、明日もラウンジの仕事があるんですから、もう寝なさい。
僕も自分の部屋で作業をしてから寝ますので」
アズールはそう言うと、書類を手に自室へと戻って行った。
「相変わらず、冷たい人ね」
『そこが良いんじゃん♪』
「フフ、それもそうね」
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作者名：もぶピ
| 作成日時：2023年8月24日 2時
