モストロ・シスターズでぇす２【ツイステ】 (ページ22)

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「はぁ……アビスったら、ちゃんと捕まえておいてって言ったのに」

そう言うと、アビスが「ごめーん」と言いながら岩陰から出てくる。

『ごめんアゼル～。逃げられちゃった』

「もう……だからもっと離れた所へ連れて行けばよかったのよ」

『だってめっちゃ暴れるからウザくて』

「海藻でも使って縛っておけばよかったのに。

……あともう少しで内部崩壊してくれそうだったのに」

その時、ユウだったその者が姿を変えていき、アゼルの姿になった。

そう。先ほどからエースたちに酷い事を言っていたのは、ユウに化けたアゼルだったのだ。

「本当に、あともう少しだったんだけど。フフフ……」

「ユウに変身してたのか……！」

「オ、オレ様は見抜いてたんだゾ！」

「オレだって気付いてたわ！」

「本当に？」

本物のユウがジト目でグリムたちをジーッと見つめるが、グリムたちが目を合わせようとしないのを見る限り、誰も気付いていなかった様子。

「フフッ、私の擬態は誰にも見破れない」

『あはっ、面白いよね～アゼルのユニーク魔法って』

「お前のユニーク魔法だったのかっ」

「そう。私のユニーク魔法『獰猛な誘惑(シャウト・ザ・ラブ)』はね……

その人そのものになれちゃうのよ。

気を付けなさいね。いつ、誰が、どこで私とすり替わるからわからないわよ？」

アゼルの不気味で蠱惑な笑い声が脳に響いた。