モストロ・シスターズでぇす【ツイステ】 (ページ8)

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ホリデーが明け、兄たちとアズールが学園へ帰っていく日。

見送りのため、アビスとアゼルは海の上まで出てきていた。

「ここまででいいですよ。

今のご時世、激減したとはいえ、野蛮な密猟者はまだ存在するそうですから」

アズールはそう言うと、魔法薬を飲んで人間の姿へとなる。

兄たちの大きな尾ヒレと、アズールの大きなタコ足は２本の人間の足になり、陸を歩き出す。

アビスとアゼルは見慣れない兄たちとアズールの姿に興味津々の様子で見つめている。

「では、母さんたちをよろしくお願いしますね」

「チビちゃんたち、またね～」

兄たちは一足先に学園へ通じる鏡を通って戻って行く。

「１ヶ月後、迎えに来ますからね。

２人とも、頑張ってください」

そう言ってアズールも踵を返し学園へ戻ろうとしたその時、アビスとアゼルに足を掴まれ歩みを止められる。

アズールは水面に上半身を出している２人に目線を合わせるようにしゃがみ込む。

「どうかしましたか？まだ何か……」

「アズールさん」

『またね……♡』

チュ…というリップ音がしたと思えば、アビスとアゼルは悪戯っ子のような笑みを浮かべ海の中へと戻って行った。

何が起きたのか一瞬理解が遅れ放心していたアズールは、我に返ると「なァっ！？」と両頬を抑えながら声をあげていた。

「ま、全くっ……

陸に上がったらまずは、レディとしての立ち振る舞いを教えなくては……っ」