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「どいつもこいつも弱ッ。絞めがいがねーなぁ〜」
「まるで無力な稚魚の群れですね」
ボロボロになって床に倒れている人達を見て、アビスとアゼルは声に出して笑っている。
「アズールってヤツどんだけ色んな魔法が使えるんだよ！？反則じゃん」
「アズールの持つ金色の契約書が、エースたちの攻撃を全部弾いてんのか？」
アズールの手には鈍く光る金色の契約書が握られている。
それはまるで、趣味の悪い金ぴかの置物のような輝きだった。
「みなさんはこの『黄金の契約書』にサインした。正式な契約は、何人たりとも破棄できない。
どんな魔法を使おうが、この契約書に傷１つつけることはできませんよ。フフフ……
頭にイソギンチャクが生えている限り、君たちは僕の命令に従わざるを得ない。
まずはこのラウンジの清掃をしてもらいましょうか。
次に食材の仕込みを。
さあ、立ち上がってキリキリ働きなさい！」
圧倒的な力量の差を見せつけられ、自分の今後の運命を悟った者達は絶望の顔色を浮かべる。
「ジェイド、フロイド。新入りの指導は任せましたよ」
「「はい。/は〜い」
諦めてジェイドとフロイドに大人しく連れて行かれるエースたちを不安げな表情で見送ることしかできないユウとジャックの元に、アズールとアビスとアゼルが近づいていく。
「サバナクロー寮のジャック・ハウルくんに、オンボロ寮のユウさん……でしたね。
君たちもどうぞお引き取りを。次はぜひ、お客様として店においでください。いつでも歓迎しますよ。
アビス、アゼル。行きますよ」
『「は〜い♡」』
アビスとアゼルはジャックとユウに冷ややかな笑みを向けると、アズールの後ろをついて去って行った。
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作者名：もぶピ
| 作成日時：2023年7月22日 15時
