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「聞いたことないな……」
「てゆーか、この学園にカフェとかあったんだ」
「カフェ、ってなんなんだゾ？」
「飲食店のことだよ。でもそんなのどこにあるんですか？」
『オクタヴィネル寮の中だよ』
アビスがそう言うとエースたちは妙に納得したような反応をする。
「だから体操服もオクタヴィネルのやつだったんだ」
「しかし、なんでそこにカフェが？」
「支配人がオクタヴィネルの寮長なの」
『カフェの経営以外にもぉ、寮生たちの悩み相談とかしてあげてるんだよ〜
もちろん、他寮の人も対価次第では何でも相談に乗ってくれるよ。
例えばぁ〜……テストで良い点を取りたい、とかね♪』
アビスがそう言っていち早く反応するユウ以外の全員。
「実際、うちの支配人に相談しに来た人は、テストで高得点を取ったらしいわよ？
ここだけの話し、なんでも支配人お手製の対策ノートを貰ったんだとか」
『さすが、慈悲の精神のオクタヴィネルの寮長だよね〜♡
海のように広い心の持ち主なんだから』
「ね〜♡」と楽しげに話すアビスとアゼル。
この話がまるでここだけの秘密かのような言い方に、エースたちは考え込む。
『ユウちゃんも、よかったら支配人に会ってみない？』
「今から行くなら、私たちがオクタヴィネルまで案内するわよ？」
アビスとアゼルがユウをオクタヴィネルに誘うが、ユウは首を横に振る。
「私は遠慮しておきます。
できる限り、自分に出来る事は自分でしたいので。
あ！疑ってるとかじゃないですよ？」
焦って訂正するユウ。
それを冷たい目線で見下ろすがユウはそんな目には一切気付いていない。
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作者名：もぶピ
| 作成日時：2023年7月22日 15時
