モストロ・シスターズでぇす【ツイステ】 (ページ29)

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「オンボロ寮……確かに、立地としては申し分ない」

「ですが、今あそこは例の監督生さんの住処になっているのでは？」

「あ～、あのちみっこい奴らのことぉ？」

ジェイドとフロイドも話しに加わると、アビスとアゼルは饒舌に話しだす。

『そんなのさぁ、奪っちゃえばよくない？』

「あの女は魔力がないんでしょう？なら、オンボロ寮を担保に契約させればいいのよ。

アズールさんのテスト対策ノートの話を聞けば、あの女だって楽したさに食いついてくるはずよ」

「ふむ……」

「いかがいたしますか？アズール」

「オレはいいと思うけど？

チビちゃんたちがこーんなに言ってんだしさ～

それにぃ～……何かあっても、自分らで責任はとるよな？」

フロイドの言葉は微笑が浮かべられ悠揚と話すが、その目は真っ直ぐと鋭く妹たちを突き刺している。

そんな兄の眼差しに怯むことなく、アビスとアゼルは笑い返す。

「もちろん。アズールさんのお役に立ちたいもの」

『邪魔、しないでね？お兄ちゃん♪』

そう言うとアビスとアゼルはその場を去って行った。

「全く……どう考えても何か企んでいますが」

「でしょうね。

ですが、彼女たちの言うことは最もです。

オンボロ寮が手に入れば、それだけ大きな利益になる。

今は彼女たちが上手くやるのを見守りましょう。温かい目でね」

「……かしこまりました」