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マジフト大会が終わり、オクタヴィネル寮も一段落ついた頃、談話室にてアズールたちは集まっていた。
「本年度のマジカルシフト大会の売り上げは前年度に比べて12%アップですか。
上々の結果ですね」
「でもさぁ〜、今回の大会、オレたちビリから数えた方が早い順位だったじゃん」
「そんなもの、最下位でなければいいんです。
所詮マジカルシフトなどディスクを追いかけて犬のように庭を駆け回るただのお遊び。
僕たちオクタヴィネル寮が本気になるべきフィールドは___そう。
期末テストです!」
アズールがそう言うと、フロイドとジェイドは不適な笑みを浮かべる。
その時、談話室にアビスとアゼルがやってきた。
「アズールさん。依頼人から連絡です。
今夜、ラウンジに直接お話しにいらっしゃるそうです」
『”特別な”おもてなしの準備は完璧でぇ〜す』
「ご苦労様です。
さて、どんなお願いをされるやら。楽しみですね。フフフ……」
アズールの不適な笑い声が、静かな談話室に響く。
そんなアズールにいつものようにすり寄るアビスとアゼル。
『そういえばアズールさん。2号店の件は進んでるの〜?』
「えぇ。ですが、肝心の場所を決めかねていまして……」
「え〜あるじゃないですかぁ。
丁度良い広さで、校舎からも近いところが」
アズールは「そんな所あったか?」と言いたげな顔で考え込む。
すると、アゼルがアズールの耳元で小さく囁いた。
「ほら……オンボロ寮が」
アビスがそう言うと、アズールは少し目を見開かせ笑顔を浮かべているアビスとアゼルを見つめた。
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作者名:もぶピ | 作成日時:2023年7月22日 15時