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「おおっと！？これはどういうことでしょうか！？
猪突猛進する観客達が、さらに他の観客を巻き込んで暴走している！
みなさん落ち着いて！落ち着いてください！」
アナウンスの声も聞こえていないほど、暴走する観客たちから逃げようとする者達の悲鳴があがる。
『うわ、なにアレ……
(アズールさんが妙に念押して持ち場を離れるなって言ってたけど、理由はこれ？)』
「アビス！」
アビスが映像をボーッと眺めているとアゼルが戻って来た。
『あ、アゼル。戻って来たんだ。
てゆーかぁ、これどうなってんの？イワシの群れみたいになってんじゃん』
「そういえば……ついこないだ、陸の獣の耳をした人がVIPルームに入っていくのを見たわ。
アズールさんもあの後、すっごくご機嫌だったわよね」
『あぁ〜、そういうこと？』
暴走している者達もどんどん増えていき、ついにはディアソムニア寮生を巻き込んでいく。
コロシアムにいる者達も不安げな様子で、試合どころではなくなっていた。
その時、暴走している群衆の中から１人のディアソムニア寮生が飛び出した。
その寮生は魔法で群衆をコロシアムまで誘導し、おかげで騒ぎはあっという間に収まった。
ツノを生やし、威厳溢れる立ち姿に見る者全てがその人物が何者なのか理解し、声をあげた。
「あれって＿＿＿＿マレウス・ドラコニアじゃねえか！？」
「あの数の群衆を一瞬で……すげぇ〜……」
「……へぇ〜、あの人がマレウス・ドラコニアなのね」
『ふぅん。あれってガチのツノ〜？』
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作者名：もぶピ
| 作成日時：2023年7月22日 15時
