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寮対抗マジカルシフト大会当日。
朝から始まるため、全国各地からやってきた一般客で学内はごった返している。
屋台なども出店され、運営委員長のアズールは出店の様子を視察していた。
「ふむ、今年も客入りは上々。
あとは各出店者の販売状況に目を光らせていなくては。
この僕が運営委員長になったからには、売り上げを誤魔化そうとしても無駄ですよ、ふふふ」
そこへコロシアムの準備を確認しにいっていたジェイドとフロイドもその場にやってくる。
「寮長、コロシアムの整備が全て完了しました。
１０分後に選手の入場を開始します」
「チビちゃんたちも会場入りした客相手に売り子の仕事始めたよ」
「ジェイド、フロイド。ご苦労様です」
アズールに報告をすると、フロイドが眉を顰め周りを眺めながらアズールに話しかける。
「ねーねー、アズール。
なんで今年は東校舎から会場まで選手の入場行進なんかすんの？
さっきから行進待ちの客がフジツボみたいに歩道にびっちり。
ちょー歩きづらいんだけど」
「とある方からのご依頼でね。
事情は詳しく聞いていませんが……」
「あぁ、なるほど。先日アズールが魔力の増幅薬を作っていたのはそういうことですか」
アズールがそう言えば、ジェイドは何かを察したような表情になり声のボリュームも小さくなる。
「えー。なにがなるほどなの？
入場行進と魔法薬って、話繋がってないじゃん」
「シー……誰かに聞かれてはいけません。声を落として」
「あ、もしかして悪い事企んでる？」
フロイドは蠱惑な笑みを浮かべ声を小さくした。
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作者名：もぶピ
| 作成日時：2023年7月22日 15時
