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その翌日、生徒たちが校舎へ行ってしまい、ラウンジにて暇を潰すアビスとアゼルの２人きり。
『退屈ぅ〜』
「アビス、アズールさんに言われたでしょ？
誰もいない間、寮を頼みますって」
『だからこうして見張ってるんじゃんか。
……アゼルはなんでさっきから掃除ばっかしてるの？』
ラウンジのカウンターに座りながらジュースを飲むアビスの目線の先には、せっせとモップで床を磨くアゼルの姿。
おかげで水槽のガラスも床も机も全てピカピカになっている。
『エビじゃないんだからさ』
「兄さんたちに言われたこと、忘れたの？」
『あー……
掃除と仕込みしとけ、ってやつ？命令されるのヤなんだもん』
「私だって兄さんたちに命令されたからやってるんじゃないわよ。
アズールさんに褒められたくてやってるの♪」
アゼルがそう言うと、ガタッと立ち上がるアビス。
突然動き出したかと思えば、あれだけ渋っていた仕込みを始めた。
「あ、それ次しようと思ってたのに」
『あたしもアズールさんに褒められたいの！』
結局、掃除と仕込みは昼前には終わっており、寮に戻ってきたアズールに褒められようとしたアビスとアゼルだが、アズールは寮長会議で戻ってこず、兄たちが先に戻ってきた。
「床に机、水槽のガラスまでピカピカですね」
「仕込みもちゃんとできてんじゃん。イイ子イイ子……♪」
「……アンタたちに褒められたくてしたんじゃないわよ」
『萎えた。昼寝してくる〜』
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作者名：もぶピ
| 作成日時：2023年7月22日 15時
