１１ 本編 ページ11
賢者の島の北に位置する名門魔法士養成学校、ナイトレイブンカレッジ。
今日は入学式のようで、新入生達が各寮へ向かう。
鏡舎を通り、オクタヴィネルの新入生を待っていたのは、瓜二つの双子の姉妹だった。
「ようこそ、オクタヴィネルへ」
『新入生の小魚くんたちは、あっちの談話室に行ってね〜』
入り口にいた美人姉妹に案内され、早くもこの寮に選ばれたことに感激する新入生たち。
愛想良く手を振って見送ってくれる双子に鼻の下を伸ばしながら談話室へ行くと、寮長のアズールが待ち構えていた。
「ようこそオクタヴィネル寮へ。
私は寮長の、アズール・アーシェングロットです。
歓迎いたしますよ、新入生の皆さん」
アズールから挨拶とオクタヴィネル寮のルール、そして『モストロ・ラウンジ』についての説明を受けると、いよいよ歓迎会が始まった。
談話室に並べられた料理を手に取りながら、これから共に過ごす同級生や先輩と交流を始める新入生たち。
食べ盛りな男子高校生のために料理を運んでくるのは、入り口で案内してくれた双子の姉妹。
『シーフードピザ、焼きたてで〜す』
「『モストロ・ラウンジ』限定ドリンクはいかがですか？」
「ドリンク１杯ください！」
「ねぇ君たちのこと教えてよっ」
そう言われ、双子は笑みを浮かべる。
「『モストロ・ラウンジ』のウエイトレス、アゼルと……」
『アビスで〜す。あたしたちぃ……』
『「モストロ・シスターズで〜す♪」』
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作者名：もぶピ
| 作成日時：2023年7月22日 15時
