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『Valkyrie』のパフォーマンスが終え、拍手をする英智。
その時、影片がいつまでも拍手をしている英智と目があってしまう。
「やぁ……『Valkyrie』の、影片くんだったかな?」
「うひっ、目があってしもた!ど、どないしょ?お師さ〜ん……?」
助けを乞うように斎宮の方を見つめる影片。
「本当に君は愚図だね、影片。出番も終わったのに、いつまでも舞台上に居座っているから魔物に行き逢うのだよ。
……何か用かね、天祥院?」
斎宮は舞台を降り、英智を睨み付けながら近づいてくる。
「ふふふ、怖いなぁ。そんなに睨まないでほしいよ、同じ夢ノ咲学院の仲間じゃないか。
それに観客を威圧するアイドルなど、あってはならない存在だよ?」
「それは見解の、いいや価値観の相違だね。それに、僕は夢ノ咲学院の連中を仲間だと思ったことはない。
大半が取るに足らない有象無象か、あついは目障りな敵なのだよ」
「唯我独尊だねぇ。かわいいなぁ、とんがっちゃってさ♪」
『英智くん、煽るのもそこまでにしときなさいよ』
Aが間に割って入り、険悪な雰囲気を生み出そうとしている2人をなだめようとする。
「別に煽ってるわけではないんだけど、不安にさせちゃったなら謝るよ」
『私に謝らないで』
「君は……なぜこいつと一緒にいるのだね?
衣更A」
斎宮に名前を呼ばれ、Aの心臓はドクンと脈を打った。
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作者名:もぶピ | 作成日時:2022年10月2日 23時