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『もう最悪っ!来るなら来るって言ってよバカ!』
「今さら連絡しなければならんほどの仲じゃあるまいし、おぬしの親御さんからはちゃんと許可を得ておるぞ?
おぬしのことじゃろうし、この時期は億劫に感じて外に出たがらんじゃろうと思ってのう」
図星を突かれ、Aは不服そうな顔で零を見る。
『確かにそうだけど……なんでわかるのよ』
「我輩、Aのことは何でも知っておるからのう♪
何なら、小学校から高校までの通知表の評価をここで言ってやってやろうか?」
『言ってもいいけど、零ちゃんとは今後一切口利かないから』
「冗談じゃよ〜」と零は嘘泣きをしながらAの後ろをついて歩く。
『そういえば、もうすぐ「学院祭」でしょ?
『UNDEAD』は何するか決まったの?』
「それが、まだ何も決まっておらんのじゃよ。
何か良い案はないかのう?」
『私に聞かれてもね〜。「学院祭」に関しては、外部講師の私に出る幕はないし』
「そう冷たいことを言わんでおくれ……
正直、アドニス君はともかく、薫君やわんこは「学院祭」のような催しには非協力的じゃ。
我輩たちは『DDD』や『S1』で敗北続きじゃし、ここらで名誉挽回がしたいんじゃよ。
おぬしはそういった行事には、昔から積極的に参加しておったじゃろう?
少しで良いんじゃ、何かアドバイスをくれんかのう?」
昔から一人で何でも出来てしまう幼なじみに、ここまで言われて断れるはずもなく、Aは思わず言葉が出てしまった。
『わかった……私に出来ることなら、何でも協力するよっ』
「その言葉が聞きたかったぞい……☆」
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作者名:もぶピ | 作成日時:2022年9月14日 1時