干からびてしまう前に【ヒロアカ】 (ページ22)

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コスチュームに着替えた後、A組はグラウンドβに集まった。

コスチュームを着たことで、皆は非常に浮かれていた。

「水姫のコスチューム、なんかＴｈｅ・人魚！って感じだな～」

『うーん。特にデザインはこだわりとかなくて、個性届と身体情報だけ送ったらこんなデザインになったんだよね。

でも動きやすいし、耐水性能とかちゃんとしてあるから、僕としては満足かな？』

魚のヒレのようなヒラヒラしたデザインは、飾り気が少なく、それがより一層神秘さを増していた。

「わぁ～……より美しくなっとる……」

「随分華奢な体型だな……」

「コスチュームだと男か女かわからなくなるね」

『？』

当の本人は周りがこちらを注目しているのが不思議なのか、とりあえず笑っとこう精神で笑みを浮かべていた。

そうこうしていると、オールマイトから授業内容を説明される。

「先生！ここは入試の演習場ですが、また市街地演習を行うのでしょうか！？」

「いいや！もう二歩先に踏み込む！屋内での対人戦闘訓練さ！！」

オールマイトはカンペを見ながらでぎこちないとはいえ、説明を終えるとクジで対戦相手とペアを組み始めた。

『僕のペアは……君？』

「ケロッ、蛙吹梅雨よ」

『蛙吹さん、よろしくね』

「梅雨ちゃんと呼んで。お友達になってほしい人にはそう呼んでもらいたいの」

『ふふ、じゃあ僕もAでいいよ。よろしくね、梅雨ちゃん』

その２人の遣り取りを見ていた者は、こう語った。

「女子同士の緩い空間だった」と。