干からびてしまう前に【ヒロアカ】 (ページ18)

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持久走が終わり、息を切らす者達。

持久走を早々に終わらせたAは、元の姿に戻り休んでいた。

『お疲れ様』

「おー……つか、水姫速すぎじゃね？」

『僕、走るより泳ぐ方が速いんだよね』

「終わったやつは集合しろ」

相澤がそう言うと、次々と相澤のもとに集まっていく。

しかしAはその場に座ったまま動かない。

「あれ？水姫行かねーの？」

『うん。もうちょっとしたら動けると思うから、先行ってて』

「足でも怪我した？」

『ううん。個性の反動なんだ。

あの姿から元に戻った後は人魚になってた時間と比例して数分ほど歩けなくなるんだよね』

「へ～……え？じゃああの時……」

上鳴は入試の時に物陰で蹲って動かないAを思い出す。

『うん。あれも個性の反動で動けなくなってたんだ。

けど、個性を解除するタイミングが悪すぎたみたい。

君が見つけてくれなかったら、今頃僕はぺしゃんこになってたかもね』

「なーんだそういうことだったのかアレはー」

「怪我してんのかと思った」と上鳴は安堵の息をつく。

そんな話をしている間に、Aの足が動けるようになった。

『じゃあ行こうか。あの先生、時間に厳しそうだし』

「だなぁ！」