８０ ページ30
ラウンジを出ていったAはその後、寮の入口付近でウロウロしていた。
『兄さんめ……僕のユニーク魔法を狙ってるなぁ。
ほんっと諦めが悪いよね。まだ根に持ってんのかぁ……』
Aは昔のことを思い出していた。
〜回想〜
「アズールずるずる墨吐き坊主〜！」
「や、やめてよぉ……」
いじめられているAの兄、アズール。
今とは違って引っ込み思案な稚魚だった。
そこに１つ年下の学年の弟であるAが、いじめの現場を見てしまう。
「A……！」
アズールが助けを乞うかのようにAに近づいてくる。
当時のAは、珍しいタコ足の人魚にしては、人当たりと見た目の良さでアズールよりずっと人気があった。
『お兄ちゃん、またいじめられてたの？』
Aがそう問いかけると、アズールは泣きながら頷く。
「Aー？」
「何してるの？」
「おいさっさと行くぞ！沈没船まで引っ張ってやらねぇぞ！」
『今行くよー』
そう言ってアズールから離れようとするA。
「ま、待ってよAっ」
『お兄ちゃん』
Aは引き留めてくるアズールの手をそっと振り払って笑顔で振り返る。
『学校で、僕のお兄ちゃんだって、あんまり言わないでね？』
「え……」
『僕までお兄ちゃんと同じレベルだと思われちゃうでしょ？じゃあね』
Aはそう言うと幼少期のルカたちと一緒に去って行ってしまった。
それが、当時のアズールが酷く心に傷を負った瞬間だった。
〜回想終了〜
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 421人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ツイステ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
まっすん - お兄さんがオバブロするなら…弟もしてほしいわ…() しろとは言いませんがね、ストーリー沿いですし。まぁ、時間余ったりしたら弟さんもオバブロする話とか書いてほしいです。あとクッソどストライクっすわ。好きっす() これからも無理せず頑張って下さいね。 (2020年12月26日 1時) (
レス) id: e2807fd8e7 (このIDを非表示/違反報告)
如月.夜月(きさらぎ よつき)(プロフ) - イメ画凄い上手いです！更新大変でしょうが頑張ってください！ (2020年12月22日 23時) (レス) id: 527cd6ca75 (このIDを非表示/違反報告)
ウィルゴ・パルテノス - 続きお願いします (2020年12月22日 7時) (レス) id: fdd18ceb11 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：もぶピ
| 作成日時：2020年12月21日 21時
