性悪な孫が可愛い ８【ツイステ】

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その頃、スカラビア寮では＿＿＿＿＿＿＿＿＿






「食料も飲み物も、全部持ってこい！

今日は宴だ。阿呆な王が消え、真の実力者が王になった記念日だからな！」






オーバーブロットしたジャミルが洗脳されている寮生たちを使い好き放題振る舞っていた。






「ああ、とても清々しい気分だ……。

いくらでも魔力が湧き上がってくる」


「仰せの通りに、ご主人様……」

「ジャミル様こそスカラビアの王にふさわしい……」

「「ジャミル様、万歳！」」






抑揚も覇気も感じられない寮生達。

人形のようにジャミルの言うことにだけ従う。







「ははは、そうだろう。

もっと言え。俺を褒め称えるがいい」






ジャミルの機嫌は上々。

すると周りから、次々とジャミルへの賛美が送られる。






「あなた様は、とてもハンサムで……」

「ほう？」


「色黒で、背が高くて……」

「それで？」


「目が吊り上がっていて、とても賢そうです」

「それから？」


「肩がイカッてて……」

「見るからに強そうなかんじだな！」

「うっとりです」


「ふん、なかなかの褒め言葉じゃないか…………

って、お前たちは！？」






優越感に浸っていたジャミルの周りには、時空の果てまで吹き飛ばされていたはずのカリムたちの姿があった。

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