性悪な孫が可愛い ７【ツイステ】

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談話室からこの通路までは１本道。

先に談話室から出たはずの自分たちより、先に出ていない限り背後から現れることは不可能な立ち位置に立つA。


音も気配もなく、Aの近くにあるのは閉じられた部屋と、開放的な窓だけ。







「(このガキ……一体どこから現れたっ？

俺たちが部屋を出るまではまだ談話室にいたはず……)」


『ねぇ、僕の話し聞いてる？』






Aが一歩近づけば、ジャミルは警戒するように一歩下がる。


まるでホラー映画のような展開に、ジャミルは目を見開かせながらマジカルペンを懐で握りしめた。







「……いつからそこにいた？」


『いつからって……ずっとだよ。


お前が＿＿＿＿＿アズールを洗脳したその瞬間からね』







その瞬間、ジャミルは素早い身のこなしでAに詰め寄り、胸ぐらと片手で覆えるほどの小さな顔を掴み上を向かせ、強制的に目線を合わせてきた。







「瞳に映るはお前の主人っ。尋ねれば答えよ、命じれば頭を垂れよっ＿＿＿！

蛇のいざない(スネーク・ウィスパー)！」







詠唱の後、ジャミルの魔法が発動してしまう。

その瞬間、Aは力なくジャミルに身を委ねるような形になる。







「はぁ、はぁ……。

……ハッ……名ばかりの飛び級生が、祖父の七光りに浴びせられこの学園に容易に入ったことが運の尽きだ」






「クソガキが」とジャミルはAから手を離す。


そのまま床に尻餅をつくような形で座り込むAを見て、ジャミルは勝ち誇ったような笑みを浮かべた。

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