【あんスタ】害悪から身を守れ【漣ジュン】

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Aのスマホで座席などを確認した後、A子はようやくスマホをAに返した。






「ありがとうね小海さん！

チケット代今度渡すからさ、入金してもらってもいい？」

『う、うん。わかった……』






Aがそう返事すると、A子は友達と共に当日どんな服で行くかなどの話をしに去って行った。






『(いや、金渡せばいいと思ってない？

めんどくさ……入金しないでやろうかな……。まぁしますけど)』







Aは心の中で悪態をつきながら窓の外を何気なく眺めた。


すると、あることに気づいた。







『(ライブ当日、あの女子たちに見つからないようにしないと……っ。

学校の外で知り合いに会うって中々気まずいのに、それがライブ会場とか、なんかもう無理っ！)』







オタクで引き籠もり気質なAにとって、ライブにしょっちゅう出向いている陽キャと学校以外で鉢合わせするのが気まずくて仕方の無いことだった。







『……ま、まぁ、当日はお客さんもたくさんいるだろうし、そう気を揉む必要もないかもだけど』








「でもなんか嫌だなぁ」と呟きながら、Aは机に項垂れていた。

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