２０ ページ20
控え室に入ると、バンドのメンバーなどはその場にはおらず、ライブで使った小道具や楽器などが置かれているだけ。
「あれ？他のメンバーは？」
『飯食いに行った。とりあえず、そこ座れよ』
Aがそう言うと、ケイトは感動しながらも近くのパイプ椅子に腰掛ける。
「っていうか、なんでオレ引き留められたの？
大丈夫？個人的にファンとか呼び出したりなんかして……」
『アンタとはアーティスト同士って気持ちで接してるから問題ねぇよ。
……んで、呼び出した理由なんだけどさ』
Aはケイトの前に座ってジッと見つめる。
『オレ、アンタらの演奏また聴きてえんだよね。
今度、そっちの学校行っていいか？
軽音部の交流会的なやつで通したら行けるだろ』
Aがそう言うと、ケイトはその場で数秒言葉を失う。
あの人気アーティストのAに、自分達の演奏を聴きたいと言われて嬉しいヤツはいない。
ケイトは悩む間もなく首を縦に振った。
「勿論でしょ！え、超嬉しい！
戻ったらすぐカリムくんとリリアちゃんに言わないとね！」
嬉しそうな顔をしてそう言うケイトを見てAは頭をかく。
『んじゃそういうことで……。
……オレ、今からラーメン食いに行くけど、来るか？』
「え、いいの？」
『あぁ。んじゃさっさと行くぞ、でこっぱち』
「ちょ、オレの名前はケイト・ダイヤモンド！
でこっぱちはないでしょー！」
ケイトはそう言いながらAとラーメン屋へ向かった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 239人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
アホの化身 - 俺得すぎる……ｸﾞｯﾊ（死因、尊死） (2021年1月31日 20時) (
レス) id: 62410cc231 (このIDを非表示/違反報告)
シャーペンの芯(プロフ) - 曲名、白雪姫意識してるのホント好きです…。これからも頑張ってください！！ (2021年1月30日 14時) (レス) id: 4eed4f74a9 (このIDを非表示/違反報告)
メルヘン - 続きすごく気になります！これからも頑張ってください！応援しています！ (2021年1月29日 22時) (レス) id: e7868645e8 (このIDを非表示/違反報告)
もぶピ(プロフ) - ぴえぱんまんさん» コメントありがとうございます！バンド名の考案ありがとうございます！候補の1つにさせてもらいます！ (2021年1月28日 23時) (レス) id: 0047443565 (このIDを非表示/違反報告)
ぴえぱんまん(プロフ) - 初コメ失礼します！ネージュくんの小説初めて見かけてクリックしたんですけど、まだ序盤なのに凄く面白かったです！更新頑張って下さい！バンド名なのですが【ルミッキ-lumikki-】はいかがですか？ (2021年1月28日 23時) (レス) id: ff327f1ecd (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：もぶピ
| 作成日時：2021年1月28日 14時
