不本意な玉の輿２【ツイステ】 (ページ29)

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「それは……どういう意味だ？」

レオナはAの心を確かめるように聞き返す。

僅かでも、Aの心が変わっているのだと思いたかったからだ。

しかしAの口から出た言葉は、決してレオナが欲していた言葉ではなかった。

『変に気を使われると疲れるんです。

私は何も思っていないので、そうやって避けるの、やめてください。不愉快です』

淡泊な表情でそう告げたAに、レオナの表情が曇る。

「あぁそうかよ」

レオナはそれだけ言うとAを追い抜き教室とは違う方へ歩き出した。

『ちょっと！レオナくんどこに行くつもり！？』

「どうしようと俺の勝手だ。テストなんざかったりぃことしてられるか。じゃあな」

レオナはそう言うと、堂々とサボりに行ってしまう。

それを引き留めようとレオナの腕を掴んだA。

『だからダメですって！』

「チッ、くどいんだよ！」

『っ！』

レオナはそう言って吠えると、腕を思い切り振りほどく。

それだけならまだしも、振りほどいた際にレオナの手が偶然にもAの頬にぶつかり、Aはその場でよろけ膝をついてしまう。

「！お、おい……」

『触らないでください』

Aはぶつかった頬を手で覆いならが、レオナの伸ばした手を払いのけ走り去っていった。

「くそっ……！」

近くに生えていた樹木を殴りつけるレオナ。

その木は一瞬にして砂と化していた。