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Opening ページ2
地下鉄の出口から出ると降りしきる雨
さっきまで降ってなかったのに…
あいにく傘は持っておらず、手に持つ書類ケースを雨よけに走りだす
よくよく考えると今日は朝からついてない
ケータイのアラームをセットし忘れて寝坊
おかげで天気予報も見なかった
職場に着くなりストッキングが伝線しコンビニまで走った
ランチはお目当のメニューが1人前の人で売り切れ
化粧直しのときに手が滑って口紅を落としお気に入りのブラウスをダメにした
お局上司にケアレスミスを指摘され
終業間際に生理の到来
そしてこの雨である
なんて日だっ！
なんてことを思いながら小走りでかける
目指すはコンビニ
さすがに家まで走るのは無理なので傘がほしい
ついでにスイーツを買おう
角を曲がると50メートル先にお目当の店
ラストスパートだと脚に力を入れた瞬間
眩しい光
衝撃
爆発音
次に目を開けた時、私は曇天を見上げていた
さっきまでの雨はどこへいったのか
遠くの喧騒から自分が自動車にはねられたのだとなんとなく理解した
もう本当救いようがないぐらい不運だ
不思議と身体の痛みはない
否、なんの感覚もないのだ
なんの疑問もなく、私は自分の死を受け入れた
なんと呆気ない人生だったのか
やりたい事はいろいろあるが大した未練は無い。来世に期待するか…
願わくば…生まれ変わったら…
チートな人生送らせてほしいわぁ…マジで
神様よろしく…
そこで私の意識は溶けて無くなった
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作者名：テケテケ | 作成日時：2017年6月20日 18時
