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四話 ページ5

ザッ ザッと音を立て、男と双子が歩いている



男は真ん中をゆったりと歩いているが、双子は男の右側を歩いたり左側に行ったり



うろちょろ、うろちょろ




「はぁ…
落ち着け、お前ら」



Q「『はーい!』」




元気よく返事をすると、男の右側に並んで大人しく歩き出した




『ねぇねぇ
そういえばおにーさんの名前は?』



「あ?
…俺は高杉晋助だ」



Q「じゃあ晋助だね!
あ、でも高杉の方がいい?」



高「別にどっちでも構わねェよ」



『そっか
じゃあ晋助にしよう!

そうだ!私達も名前云わないとだね!』



Q「あ、忘れてたね!

僕は夢野久作だよ!
Qって呼んでもいいよ!」



『私は夢野零!

因みに私の方がお姉ちゃんだよ!
間違えちゃ駄目だからね!』



高「…あァ、そうかい」




高杉は煙管の白い煙を吐きながら答えた




『今、何処に向かってるの?』



高「俺達の船だ」




《船》という単語に、二人の目が輝いた




Q「船!?
僕船なんて乗った事ないよ! 凄いね!」



『晋助!
()って事は、他に人が居るの?』



高「あァ
安心しろ。てめェらに危害加えるような奴ァいねェさ」



『そっか〜
…久作、一応腕の奴取っておこうか』



Q「ん〜…そうだね
仲間の人は壊しちゃ駄目だもんね」




零は久作の腕を捲ると、腕に巻いてある剃刀入り包帯を手際良く外していった



そして、その包帯を久作の鞄に入れた



鞄を開けた時、高杉の視点からは有刺鉄線や小型ナイフなど、物凄く危ないものが見えた



高杉は見なかったふりをした



というか、それについて聞いていいのか判らなかったから放置した




Q「ねぇお姉ちゃん!
此処ってすっごく変な場所だよね


皆仮装してるのに、誰も何も云わないよ?

それに建物も古いのとか新しいのとか、色々あるし
船が空飛んでるし
芥川の手配書も無いよ?
何より、路地裏に入っても血の匂いがしない!

変だね〜」



『そうだね〜』




ニコニコと笑いながら話している



ただ、その内容は彼ら("魔都"の住人)にしか理解できないものだった

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(プロフ) - コメントありがとうございます!更新頑張ります!! (2019年8月1日 21時) (レス) id: 449bdc9a82 (このIDを非表示/違反報告)
案内人 - 久作と零可愛いですね。こういう話好きです!!これからも更新がんばってください! (2019年8月1日 20時) (レス) id: 18b5c09236 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2019年6月17日 17時

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